テスト記事1 ゴルフレビューコース探訪 231 カレドニアン・ゴルフクラブ (千葉県山武郡)

サンプル記事です

月間ゴルフレビュー【6月号】にカレドニアン・ゴルフクラブの
記事が掲載されました。

スターズと同じ14フィートの高速グリーンで “知的” でプレイアビリティに富んだゴルフを提供する

つつじが咲き乱れエデンの園のように美しい5番(パー3)だが、グリーンは池に向って傾斜するスリリングなホールだ。

「マスターズのように14フィートのハイクォリティーグリーンでゴルフの真髄を楽しむ」そんなコンセプトのもとに、通常の一般プレーでメジャートーナメント級の高速グリーンを提供しようというゴルフ場が現れた。
 かつて日本プロゴルフ選手権をはじめ男女のトーナメントを数多く開催して知られる「カレドニアン・ゴルフクラブ」と「富里ゴルフ倶楽部」(共に千葉県山武郡)である。
 両コースとも世界的に知られる米国のコースデザイナー、ジョン・マイケル・ポーレット設計のハイグレードなコースである。
 自然との調和と、人間の英知を結集したモダンクラシックの作風は、あまたある日本のコースの中でも一際異彩を放っている。
 14フィートとはご存知だと思うが、グリーンのスピードを示す数値のことである。米国のエドワード・スティンプソンという人物が発案したもので、樋(とい)のような形をした短い金属製のレールを使い、平らなグリーンで30度ほどの角度から、ボールを様々な方向に転がしその転がる距離で速さを表す。
 一般的に遅いグリーンは7.5ヤード以下、9.5ヤード以上なら速いグリーンといわれている。ちなみに国内の男子ツアーは10~12フィート、女子で9.5~11フィートといわれているが、「鏡のグリーン」と形容されるマスターズは14フィート。
 高速グリーンになるとプレーヤーは感覚、技術、精神力をフル稼働させないと対応できないため、一般営業のコースは遅めにして楽にラウンドさせようとする。またそのほうが営業的にも効率がいいという思惑もある。
 ではなぜカレドニアンや富里があえて超難度の14フィートに近づけようとするのか。
 そこにはホンモノにこだわる創業者の早川治良氏(現東京グリーン富里カレドニアン株式会社取締役会長)の哲学が背景にある。
 早川会長は「グリーンを速くするとゴルフが知的なゲームになります。大勢の方にそんな知的な楽しみを味わっていただき、ゴルフの深さをより知っていただければという思いが、今回の決断となりました」
 断わっておくが、この高速グリーンは氏の独りよがりではない。高速グリーンというのは本当にゴルフを面白くさせ、ゴルフの愉悦を心から感じさせてくれるということをゴルファーは知るべきなのだ。

高速グリーンで知的ゲームを楽しむゴルファー

マスターズ並みの14フィートの高速グリーン」というのは1つの目標で、決して同じにするという意味ではない。
 ただ一般営業でプロトーナメント並みの高速グリーンを維持するというのは、プロツアーでのそれより実ははるかに難しい。
 というのもプロ競技なら練習日を含めて1週間高速を保てばいいだけの話。期間中芝を低刈りにし、ローラーをかけて硬くツルツルにすればいい。だが試合が終わると芝はストレスに耐えかね、回復が極度に難しくなる。
 以前高速が自慢の国内メジャー級の試合のコースで、その直後にプレーしたことがあるが、グリーンは無残に赤茶け、まるでケロイドのようになって、とてもプレーに耐えられない状態だった。
 高速グリーンを維持する。その裏にはカレドニアンGC、富里GCの血の滲むような努力と、芝に対する高度な知識、愛情、取り組みがあることをゴルファーも知っておく必要がある。
 ベントグラスを高品質に保つためにはいろいろな条件がある。管理者側からすれば、①いつでも低刈りが可能なこと。②適度な保水性と保肥力があること。③潅水が十分にできること。④病害虫を含め管理ミスが最少ですむ事―などである。また気象条件では日射、日照、温度、湿度、通風、降雨などに対する準備が必要になる。環境条件では、グリーン全域に太陽光線を100%受け止める環境を必要とする。(樹木などで光が遮られるレイアウトは絶対避ける)

オーガスタの13番を思わせる15番(パー5)
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